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借地権設定3方式の「相当の地代方式」による課税調整

借地権の設定時において権利金の取引慣行がある地域では、貸主・借主の一方又は双方が法人であるとき、「権利金収受方式」、「相当の地代方式」、「無償返還の届出方式」のいずれかが採られますが、通常収受すべき権利金又は地代の収受がないときに受ける認定課税はいずれの方式であっても「相当の地代方式」の算式により求めることになります。

「権利金の収受方式」により収受すべき権利金に満たない時の課税算式は、相当の地代である「更地価額の6%」の算式を(更地価額-権利金の一部収受額)×6%として、その金額に満たない地代の収受であれば、土地の更地価額×(1-実際に収受している地代の年額/相当の地代の年額)により権利金(借地権)の認定課税が行われます(法基通13-1-3)

「相当の地代方式」により借地権が設定されるときに、相当の地代である更地価額の6%を収受していない場合、上記算式(法基通13-1-3)により権利金の認定課税が行われるため、実際に収受している地代が適正な地代とされ、地代の認定課税は行われません。

「無償返還届出方式」は将来土地を無償で返還することを条件に権利金のやりとりが行われないため、更地全体に対する使用料である相当の地代が収受すべき地代となります。そのため権利金の認定課税の代わりに地代の認定課税が行われますが、相当の地代に満たない地代の収受であっても認定課税相当額の受贈益と同額の支払地代が費用に計上されるため課税所得には影響はありません。

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