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相続人以外への負担付遺贈

遺言により、不動産を相続させる代わりにその不動産にかかる借入金を承継させるという負担付遺贈の遺言書をみることがあります。

このような遺言で、受遺者が相続人である場合と相続人以外である場合に課税関係に違いはあるのでしょうか。

1 債務の承継と譲渡所得課税

相続税法13条において、「相続又は遺贈(包括遺贈及び被相続人からの相続人に対する遺贈に限る。)により財産を取得した者が・・・相続又は遺贈により取得した財産については、課税価格に算入すべき価額は、当該財産の価額から次に掲げるもの(被相続人の債務及び葬式費用)の金額のうちその者の負担に属する部分の金額を控除した金額による。」と規定されており、相続人及び包括受遺者以外への債務の承継については否定されています。

債務の承継ができない相続人以外の者が債務を承継するということは、被相続人については債務が消滅したという経済的利益が生じたものと考えられ、譲渡所得の計算において収入金額に算入すべきとされる金額は,金銭以外の物又は権利その他経済的な利益も含まれるとされていることから、被相続人の消滅した債務は、遺贈した不動産の対価として収入金額に算入されると考えられます(所法36)。

逆に、債務を承継できる相続人や包括受遺者に対しての負担付遺贈については譲渡所得課税は生じないことになります。

2 特定受遺者の取得価額

遺贈財産が宅地である場合、被相続人の譲渡所得の金額の計算上収入金額に算入される被相続人が宅地を保有していた期間中にその宅地について発生した評価損益の一部(注)は,宅地が負担付遺贈により被相続人から受遺者に移転する際に,被相続人の譲渡所得の課税上清算されています。したがって,被相続人の譲渡所得の金額の計算上収入金額に算入された金額に相当する金額は,受遺者の宅地の取得価額に算入されます。

(注)取得価額と消滅債務の差額であり、相続税の局面において負担付贈 与通達は適用されないものと考える。

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