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不等価交換により取得した不動産の取得価額②

父甲が所有しているA土地(時価5,000万円、取得価額4,000万円)と長男乙が所有しているB土地(時価8,000万円、取得価額5,000万円)を交換するにあたり、甲が4,000万円を乙に支払った場合、課税関係はどのようになるでしょうか。
個人間で価額の異なる土地を交換するにあたり、現金を交換差金として授受した場合には、その現金は譲渡代金の一部と考えられることから、それを受領した乙に対して譲渡所得が課税されることとなります。

交換により譲渡した場合の収入金額は、交換により取得する資産の時価相当額によりますが、甲・乙間に特殊関係がある場合には、その交換は純粋な経済取引とは認められず、乙は交換差金として授受した金額も含めたA土地とB土地の時価の差額は通常贈与の意思が推定されることから、その差額である1,000万円は贈与税の課税対象になるものと考えられます(所法36、相法7、平元・3・29直評5・直資2-204)

1 譲渡所得

甲:5,000万円(注)-4,000万円=1,000万円

(注)3,000万円(8,000万円-5,000万円)は取得価額となる。

乙:8,000万円-5,000万円=3,000万円

乙の受領した現金のうち、(5,000万円+4,000万円)-8,000万円=1,000万円は贈与税の課税対象となるものと考えられます。

乙は8,000万円の土地を甲に渡し、土地5,000万円と現金4,000万円の合計9,000万円を受領していますが、譲渡収入はあくまで8,000万円となります。

2 取得価額

甲:支払対価である9,000万円のうち収入金額とされる5,000万円と支払金額4,000万円のうち3,000万円(1,000万円は贈与税の対象)の合計額8,000万円(乙の譲渡収入)が取得価額となります。

乙:支払対価8,000万円のうち収入金額とされる金額は8,000万円ですが、3,000万円(8,000万円-5,000万円)は売買代金であり、取得額とはならないため、取得価額は5,000万円(甲の譲渡収入)となります。

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